海外展開するぶどう園

先駆者の精神

シャンパーニュ地方での起業、独自のスタイルの確立、海外進出、現代アートや美食とのコラボまで、テタンジェは常に、その開拓者精神を発揮してきました。1980年代、カリフォルニアのナパバレーの中心部にドメーヌ・カーネロスを作ったのもこの精神があったからでしょう。ここでは、シャンパーニュ地方でのピノ・ノワールとシャルドネのブレンドと同じ製法を使って「アメリカンスパークリングワイン」を醸造し、大西洋の向こう側で高い人気を誇りました。近年になってからは2017年に、イギリス、ケント州に30ヘクタールの土地を購入し、シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエを植樹。イギリスにヴィンヤードを開園したシャンパーニュメーカーは、テタンジェが世界初です。スパークリングワイン第1号は2024年以降になる見込みですが、未来につなぐテタンジェの伝説はすでに作られているのです。

カーネロス

カリフォルニア産のピノ・ノワールとシャルドネ

1987年から、クロード・テタンジェはアメリカの代理販売店と提携し、サンフランシスコの北部70kmに位置する広大な土地に投資を行いました。ワインの生産地として名高いカリフォルニア州ナパバレーの入り口にあたるドメーヌ・カーネロスです。

クロード・テタンジェは、この太陽が降り注ぐ土地で栽培されたピノ・ノワールを原料にした赤ワイン「フェイマス・ゲート」こそ、21世紀最高のワインの一つだと考えていたのです。現在では、ドメーヌ・カーネロスのぶどう園は140ヘクタールに拡大し、そのうち90ヘクタールがピノ・ノワール、50ヘクタールがシャルドネを栽培しています。ドメーヌ・カーネロスでは、テタンジェの伝統、スキル、知識を大切に守りながら、伝統的なシャンパーニュの製法を使って、軽く繊細で香り豊かなスパークリングワインを製造しています。

サン=テヴルモン

イギリス産スパークリングワイン

2015年10月、テタンジェは英ワイン輸入業者のハッチ・マンスフィールド社と共同で、ケント州に約70ヘクタールの土地を購入しました。

これは、事業拡大のチャンスであると同時に、ピエール=エマニュエル・テタンジェとハッチ・マンスフィールド社の経営者パトリック・マグラアが長年温めてきた親交から生まれたものでした。2017年5月には、ドメーヌの中心部にある30ヘクタールの土地に、シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエが植樹されました。これから数年かけて、ぶどう畑は2倍の広さに拡張される予定です。生産される高級スパークリングワインの量については、社外秘として公表されていません。商品がお目見えするのは2024年以降で、イギリス国内限定発売になる予定です。テタンジェは、シャンパーニュメーカーとしては初めて、イギリスの地方にヴィンヤードを設立しました。シャンパーニュの産地として名高い「コートデブラン」と同じ白亜の地質構造を持つ地域です。ドメーヌはロンドンから1時間の場所に位置し、17世紀のフランス人作家で美食家として知られるサン=テヴルモンの名を冠しています。シャンパーニュ騎士団の創立者の1人で、ルイ14世の支配から逃れるためにイギリスへ亡命した人物です…

ピエール=エマニュエル・テタンジェとパトリック・マクグラス
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